
こんにちは。ハピネコ(@happyneconyc)です。
こちらは今まで読んだ東野圭吾の小説をリストにした本棚ページです。個別の記事にしていない本をまとめてリストにしています。記事にした際にはこのリストから外れます。
順番は好きなランキングではなく、ランダムに掲載しています。一番好きな本は決められますが、それ以降はなかなか難しいので。
読書用アプリに登録していた簡単な感想を一緒につけています。
読書レビューは読んだ後にすぐ書いた方が記憶も感情もフレッシュなのですが、過去に読んだ本をブログ記事にするのが難しく、時間がかかってしまいます。アプリはいつも読んだ後すぐに記載するようにしています。アプリには文字制限があるので、書いている内容が不十分ではありますが、読んだ後の率直な感想を書いています。
東野圭吾:ガリレオシリーズ
禁断の魔術

地道な捜査で徐々に必要なキーワードを揃えていく草薙や薫とそれを繋げる重要な情報を知っておきながら小出しにしていく湯川先生。ひとつひとつの情報のピースが段々揃っていく様子にページをめくる手を止められない。
湯川先生への対応は論理が草薙、感情が薫、と上手いことバランスが取れていて、湯川先生も実際は感受性が高いことを伺わせる。
今回犯行を企ててしまった彼がいつか科学者として湯川先生と一緒にまた登場してほしい。
虚像の道化師 ガリレオ 7

7つの短編集。この中の「曲球る」と「演技る」の2つの短編は予想していた結末と全然違っていて、自分の想像力の無さにがっかり。でもだから読んでいて楽しい。「心聴く」では若い女性の内海刑事に対する北原刑事の明らかな男尊女卑な態度に読んでいてイライラしたけど、湯川先生がハッキリ諌めてくれたのがすごくスッキリしたし、カッコよかった!
沈黙のパレード

久しぶりの湯川先生。湯川先生が食堂なみきやに通って常連さん達と相席して会話をする、という光景が今までにはない感じで、アメリカに行って人が好きになったのかなと思わせる。
ストーリーは二転三転して、全く予想しない展開に。とにかく複雑。何度もガリレオや加賀刑事の話を読んでいるのに毎度ながら推理できない…。佐織が新倉留美に言った言葉は正論ではあるけど、心をえぐる言葉。容疑者Xの石神に対しての後悔の言葉や草薙さんを親友と呼び、彼を助けるため、と話す湯川先生の人情が感じられ、嬉しかった。
ガリレオの苦悩

読みはじめて短編集だと気付いた。東野圭吾の本は長編でしか読んだことなかったけど、短編でもとても楽しめた。
湯川先生に関係のある人が事件に関わるケースが多いからか、草薙さんや薫以外の人とのやりとりから、警察と関わっていない時の湯川先生のパーソナリティを見ることができる。どの話もどんな風に解決するのかが全くわからないので先が楽しみで、読んでいる時のワクワク感がシャーロック・ホームズを読んでいる時の感覚に似ていた。最後の湯川先生と草薙さんの会話、草薙さんが湯川先生にすごく気を使っていて面白い。
東野圭吾:加賀恭一郎シリーズ
嘘をもうひとつだけ

加賀恭一郎シリーズの短編集。どの短編も事件が起こった序盤で加賀刑事はすでに容疑者を絞っている。気がつくポイントがシャーロックホームズのように鋭い。それぞれの状況での人の心理をしっかり想像して、そこから外れている行動に目をつける。先入観をもって捜査しないスタンスがカッコいい。
でも加賀恭一郎シリーズはやっぱり長編が好き。すぐに終わってしまうのが惜しくて読み終えたくなかった。
悪意

作家志望の野々口と売れっ子作家。中学時代からの友人として描かれる2人だが、売れっ子作家である友人が殺害されてしまう。その犯人と動機を突き詰めていく中で、何度もどんでん返しが起こる。
野々口の手記で語られる野々口という人物像と、加賀刑事が突き詰めていく野々口の人物像がかけ離れすぎて、簡単に印象操作できてしまっていたことが恐ろしい。人の印象はいとも容易く操ることが出来てしまう。誰かがそれに疑問を感じなければ操る側思うツボ。理不尽な嫉妬以外に正当な理由がない”悪意”は、殺人までは行かなくてもとても身近な話。
どちらかが彼女を殺した

色々な人のレビューを読むと、読者が犯人を推理しなければ行けないのは周知の事実のようだったが、そうとは知らずに読み続けてしまった・・・。最後のほうになっても犯人が分からず、最後には明かされると思っていたものだから読み終わって「え!?」な状態に。モヤモヤが残る・・・。
東野作品は読んでいても私は犯人が全然推理できないから、こんなにスッキリしない読後感は初めて。 もう一回読まないといけないかな・・・。
私が彼を殺した

疲れた…。というのが正直な感想。前回「私が彼女を殺した」を読んでスッキリしなかった後にこの本だったので、またか⁈といった感じ。しかも最後の解説がカバーに隠れていて存在に気づかずにモヤモヤしてしまったので余計に。解説を読んでやっと犯人がわかった。
途中で意外と美和子が犯人の可能性も⁈と考えたが全く違い、動機が十分で納得の犯人。今まで読んだ東野作品でこれだけ周囲から殺意を抱かれていた被害者はいないのでは?殺されたことに同情するより誰が犯人なのかに読者を集中させるストーリーは流石!でも犯人は教えて欲しかった・・・。
祈りの幕が下りる時
こちらの本はブログで記事にしています。
卒業

加賀刑事が大学生の頃の話。いままで読んだ加賀刑事シリーズでは、大学生の頃に親友を3人も失ってるなんて出て来てなかったと思うので、この経験あっての洞察力だったのか、と納得。途中から犯人はあの人か⁈何故?動機は⁈と思っていたら全然違う人が犯人だった・・・。
それにしても私は南沢先生のような教育者が好きじゃない。罪を償わせない事なかれ主義は将来になんの役にも立たない。「麒麟の翼」では教え子を庇っていた教師を加賀刑事が一喝する場面があったと思う。それが本来人として、特に教育者としてあるべき姿だと思う。
その他の東野圭吾
手紙

自分の周りには直貴のような加害者の家族がいないので、その心情や苦悩は今まで想像出来なかった。でもこの本で苦しみ、将来への閉塞感、周りからの差別、兄への恨みと葛藤を手に取るように感じることができた。
直貴が社長さんに出会ってあの考え方に触れることが出来てよかった。社長さんの言葉は、受け入れるには厳しいけど、綺麗ごとだけではない「真実」だと思う。
白夜行

とにかく読後感が重たい。すべての始まりは彼らが11歳という幼いころからだったことも、その後の彼らの心の闇を思うと苦しくなる。
子どもの頃から養われてしまった悪い意味での賢さと狡猾さが事件を迷宮入りにして解決を長引かせ、更なる犯罪に手を染めてしまう。でも彼らは共生しているように見えるが、実際には亮司も雪穂に使われ続けていたことが最後にわかる。そこまでするのは亮司も雪穂をずっと想っていたからなのだろう。
結末ははっきりとは描かれていないけど、やはり雪穂の思い通りに進んでしまい、雪穂は女王のままでいるのだろう。
まとめ
実は日本にいた時には東野圭吾の本を読んだことが無く、ニューヨークで出会った日本語を勉強しているアメリカ人の友人が読んでいた本が、東野圭吾の「容疑者Xの献身」(日本語)でした。毎週会う時に本の中に出てくる言葉の意味や使い方などを教えているうちに読んでみたくなり、そこから一気に買い出して読み漁りました。
すでに読んだけどこのリストには載せていない本もいくつかありますが、ガリレオや加賀恭一郎以外の東野圭吾の本はまだまだ読んでないものが多いと思います。※東野圭吾の本はKindleでは出ていないので、なかなか新作を読めないのです(泣)
東野圭吾好きな方、他にもオススメがありましたらコンタクトからメッセージをいただけると嬉しいです。
この他にも、宮部みゆき編、アート系小説編、推理小説、ファンタジー小説編の読書の棚記事を作る予定です。